11月2日(金)

ここ数年、「やろう、やろう」と言いながらできなかった家族キャンプ。

それがやっと実現しました。場所は愛媛県越智郡上島町の生名島

にある”サウンド波間田(はかんだ)キャンプ場”。海辺の広々とした、手

入れが行き届いた芝生のキャンプ場です。

 

テーブルのセッティングが終わったら、まずはランチ。途中で買った

サンドイッチとワイン。サラもお相伴に預かります。

 

  管理者(上島町)の特別許可をもらってコンセントを

 利用できたので、海くんもミキサーを使ってみんなと

 同じものが食べられます。

 

  食後は腹ごなしのお散歩。キャンプ場から小さな

 峠を1つ越えると……

 

  すてきなビーチがありました。左奥のしまなみ海道

 の高架がある島は生口島(これは広島県)です。

 

  夏場は海水浴客であふれたであろう砂浜も、いま

 は波の寄せる音が優しく聞こえるだけです。

 

  散歩から帰ったら、まずはテントの設営。海パパの

 出番です。

 

  テントを立て、寝床の準備を終えて浜に出てみると

 夕陽が沈んだ直後でした。ここ波間田キャンプ場は

 夕陽もセールスポイントだったのですが、ほんの数分

 遅すぎました。

 

  キャンプの夜の定番は”焚き火”です。家から持って

 来た薪が、よく燃えてくれました。

 

  キャンプ・夜・焚き火……ときたら、当然メニューは

 焼肉。海パパはウィスキーが進みます。

 

  「ミキサーが使えて、海くんも焼肉が食べられてよ

 かったね」

 

  この日の利用者は我々だけ。虫の声も、打ち寄せ

 る波の音もしない静かな夜が、こうして更けていきま

 した。

 


11月3日(土)

  テントの中の目覚め。寝袋を2重にしたおかげで

 海くんの手足は先のほうまでホッカホカでした。

 

  10時過ぎにキャンプ場を撤収。車で向ったのは

 生名橋・弓削大橋の2つの橋を渡った先にある弓

 削島(このコースは”ゆめしま海道”としてサイクリ

 ストには有名で、途中何台もの自転車に出会いま

 した)。その弓削島の小高い山の上にある気にな

 る建物に向うと……

 

  ロビーからは燧灘の絶景が見晴らせました。実

 は、ここはインランドシー・リゾート”フェスパ”。

 

海ママが受付の人にお願いして、部屋を案内してもらいました。

下の写真は、露天のジェットバスがついたスイートルームです。

 

  この日の昼食は、事前に予約しておいたホテル因

 島のレストランで。

 

  ここでは海ママが注文したカキフライ定食をシェア

 してもらっていただきました。

 

  レストランでは料理だけでなく、多島美も楽しめま

 す。左手前の島が、昨日キャンプをした生名島で

 す(キャンプ場前の砂浜がちょっと見えています)。

 

  

  ホテル因島を出る直前の海くんの表情。この2日

 間のイベントを満足してもらったようです。

 


11月11日(日)

  海くんのスイッチ隊が、1月ぶりに我が家を訪問。

 

  今回は、先日のショートステイステイ中に試用した

 kai-pod(音楽再生装置)問題点の検討と、新しく開発

 した”指輪型スイッチ”の感度を調べるのが目的で

 す。

 

  海くんにさまざまな呼びかけをしながら、その反応

 を克明にノートしていきます。

 


11月12日(月)

  ここ数ヶ月、海くんは2週間程度のショートステイを

 利用していますが、その前か後かに”お楽しみ企画”

 を実施しています。今回は、16日(金)からのショート

 に先駆けて、1泊2日のミニ旅行を計画しました。

  まずやって来たのは、広島市植物公園。

 

  入園料は大人3人で 510×3=1530円のところ

 海くんは障害者手帳で無料、海パパは65歳以上の

 ため、大幅割引。海ママにとっては、複雑な心境のよ

 うです。

 

あふれるような色彩と香り。海くんは目をパッチリ開いて

楽しんでいるようでした。

 

  大温室の中でひときわその威容を

 誇っているのは、このバオバブ。オー

 ストラリア北部で自生していたこの樹

 は、開発計画のため切り倒される寸

 前、同植物公園が譲り受けて移植さ

 れたもの。国内最大のバオバブなん

 だそうです。

 

  学校から写生にやって来た小学生たちにとって

 バオバブよりも気になるのは海くん。こんなとき、

 昔は表情が強張っていた海ママですが、余裕たっ

 ぷりに海くんを紹介しました。

 

  植物公園を後にしてやって来たのは湯来ロッジ。

 

  この宿の魅力は、この広々としたバリアフリー・ル

 ームと……

 

バギーとシャワー・チェアーの2台入れても余裕の脱衣場

のある家族風呂(もちろん温泉)。

 

湯上りの夕食は、因島に続いて”カキフライ”。カキフライが

好きなのは海くん?それとも海ママ?

 


11月13日(火)

  翌朝、山のさわやかな空気を胸いっぱいに吸い

 込みながら、散歩に出発。

 

水内川の清流と紅葉の木々を愛でながら、ゆっくり歩きます。

 

  帰りには、以前も立ち寄った久保アグリファーム

 で一休み。絶品のジェラートを楽しみに行ったので

 すが、この日は休業日で残念。

 

  「せっかく来たのだから……」と、牧場内を散策。

 1匹のヤギが海くんを興味深そうに眺めていまし

 た。

 


11月16日(金)

  皆さんはIPVをご存知ですか?排痰を促進し、肺

 機能を飛躍的に改善する医療機器です(くわしくは

 こちら)。海くんは10年以上前、東京小児療育病院

 でIPVによる治療を受けていたのですが、その当時

 は米国から輸入されて間もなく、自分たちからは縁

 遠いものと諦めていました。ところが先月中旬、とき

 わ呉の岡崎先生から「IPVが在宅で使える」という話

 を伺い大喜び。早速この日、海ママがレンタル用IP

 V(写真左)の講習を受けることになったのです。

 

  これは肺に霧状の薬液を強力に送り込むネブライ

 ザー。

 

  岡崎先生を初め医療スタッフのどなたも、海くんに

 IPVを使うのは初めて。IPVは、まれに呼吸停止など

 を引き起こすことがあるため、慎重に海くんの反応

 を見ながら進めていきます。

 

  すると、少し前までトローとしていた海くんの目に

 生気がみなぎり、こんな生き生きした表情に。

 

 

  これを見て岡崎先生も大喜び。在宅での使用が

 大いに期待されます。

 


11月24日(土)

  海くんのショートステイ期間中(11/16〜11/26)

 通園施設主催の陶芸教室に、海くんと海ママが

 参加しました。

 

  これがこの日2人が作った作品。右端の埴輪(?)

 のみが海ママ作です。これらは乾燥させたあと素

 焼きし、緑色の釉薬を塗って焼いて完成です。

 

  この日講師を務めたのは、江田島の沖山さん

 そしてひょんなことから、沖山さんは海ママが家庭

 集会でお世話になっている滝澤先生('18年4月21日

 の記事参照)と深いご縁があることが判明。

  世間って案外狭いもんです。

 


11月30日(金)

  待ちに待ったIPVのレンタル機が我が家にやって

 来ました。

 

使用上の注意書きを読み返したり、講習時に教えられたことを

思い出しながら、緊張気味に準備する海ママ。しかし、2〜3回

(1日1回)でマスター。8分間の使用直後には、海くんのサチュレ

ーションは99〜100に!

 

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