11月28日(土)

  ”将来の楽しみをエネルギーにして、現在の苦

 境を乗り切る”これが西原家の流儀です。先が

 見えない入院生活を送る墾本人、それを支える家

 族は、「退院できたら、みんなでおいしいものを食

 べに行こう!」という思いで2ヶ月間を過ごしてき

 ました。そして、この日が迎えられました。やって

 来たのは伯方島の「梅が花」、魚がおいしく、海に

 優しいお店です。

 

 

みんな席について、さあ品定め。「みんなはコースにするとして、海くんは何にするかなぁ…」

結局、海くんは特製「メバルの煮付け」(左)にしました。右はコース以外に頼んだ「ハゲの活き

作り」を食い入るように見つめる墾くん。だいぶ食欲が戻ってきたようです。

 

ミキサー処理したメバルを海くんにあげていると、庭につないでいた

エミリが窓越しに、じっとこちらを見つめていました。

 

  宴も酣になるにつれ、窓に近寄って来て、中

 に入れてもらいたそうにしているエミリ。

 

  梅が花から見えるのは”船折り瀬戸”。その名

 の通り最大10ノット超の潮流が川のようになる

 ところです。昔はここで立ち往生している船から

 海賊が略奪したり、通行料を巻き上げたりして

 いたそうです。以前、海パパは大潮のとき、ここ

 をシーカヤックで渡ろうとして沈したことがありま

 す。

 


11月8日(日)

  海くんが県のわかば療育園でのショートステイ

 に出掛ける日です。ショートといっても2週間以上

 の、最長記録となります(今までは不定期に1週間

 程度)。

  海くんも二十歳となって、自立へ踏み出すトレー

 ニングとしての意味と、海ママの介護の負担軽減

 を目指しての”ロング”ショートステイです。

 

  向かった先は療育園と思いきや……、広島市

 の中心部にあるお好み焼屋さん。しばらく街の

 雰囲気が味わえない海くんへのサービスと、海く

 ママもちょっと行きたかったのかな?

 

  いつものように、ミキサーに掛けたお好み焼

 と…

 

  「やっぱり生ビールだよなぁ!」          

 

  そして、いよいよわかば療育園に到着しまし

 た。

 

  いままで最長のステイとなるため、看護師さん

 に念入りにお願いする海ママ。それを聞きなが

 ら海くんは何を思うのかな。

 

定期的なショートステイ(1月に1週間程度)によって、

海くんに自立への力を付けさせたいという我々の願

いに積極的に応えて、療育園のスタッフの皆さんは

頑張ってくださいました。これからもよろしくお願いし

ます。

 

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