8月27日(土)〜28日(日)

  マンガ家の、もり さちさんが取材にやってき

 ました。何と、今度は海くんが月刊漫画雑誌で

 マンガになるんです!

  「いや〜、漫画家さんってどんな人なの?」

 緊張します!もりさん、ヤンキー先生のマンガ

 を出しているんですって!

 

  この話、ぶんか社という出版社から届いた

 メールから始まりました。「海クンの生活をマ

 ンガとして紹介したい」。そこは何でもありの

 西原家、ぜひお願いしますと話は進んで行き

 ました。

  もりさん、海クンの手をず〜っと握って、海

 くんと心の会話をしてくれます。

 

  「彼には不幸を微塵も感じさせない、不思議

 なパワーがある」と、もりさんは言い切ります。

 「だから,絶対お涙頂戴的なマンガにはしない

 わよ!」

  取材2日目の朝、昨日とはまったく違った雰

 囲気のもりさんに海クンはちょっと???

 「あ、海くん私よ、もり さち!昨日は睡眠不足

 で疲れてたのよ。私って美人なのよ〜」

 

  2日間にわたり、もりさんと不思議な会話を

 してくれた海くんは、ちょっとお疲れ気味。でも

 大人たちは、海くんを肴にビールで盛り上がり

 この表情。もりさん、顔真っ赤でしたよ。

  編集部の三河さん、アシスタントの向井さん

 ありがとう!

 

  「海くん、私いいかげんなマンガは絶対書き

 ません!これからも、何度か遊びに来るから

 ね。」

  さあ、どんなマンガとなって、海くんが紹介

 されるのか、楽しみがまた増えました。

 


8月22日(月)

  夏休みを利用して、海くんが通う黒瀬養護学校

 で、PTC(生徒・保護者・教員・ボランティアによ

 る”お楽しみ会”?)が開かれました。

 

 海くんは、クラスの仲間と一緒にボーリングをしました。先生方は

とても面白い工夫をしてくれました。しかし、スコアのほうは……。

 

  それでも、いつものように大張り切りの海くん

 でした。

 


8月5日(土)

北海道家族旅行
8日目の旅程

 札幌⇒千歳⇒広島 

 

  今回の北海道訪問で、旅行以外の重要な目

 的は全障研大会への参加と、もう1つありまし

 た。それは、札幌麻生脳神経外科病院での受

 診でした。

  海の事故から間もない10余年前、海ママは

 NHKの番組「あなたの声が聞きたい」を見、看

 護士たちの独自プログラムによって、植物状態

 といわれた患者に改善が見られるということを

 知ったのです。

 

  断る病院を説得し、見学に赴いた彼女は、そ

 こで様々な衝撃的な経験をしました。結局、当

 初目指した海の転院はかないませんでしたが、

 海を介護する、大きな希望の光を得ることがで

 きたのです。

  その感謝の気持ちを伝えることと、立派に成

 長した海を院長の斎藤先生に診てもらいたいと

 いうのが、彼女の数年来の願いだったのです。

 それがこの日、実現しました。

 

  さあ、いよいよ北海道に別れを告げます。新

 千歳空港には、以前関空と成田にしかないと

 いわれた、ストレッチャー型機内専用車椅子が

 配備されていました。これなら搭乗も楽々です。

 

  帰りの飛行機の中では、全員爆睡。到着して

 みると、やっぱり広島は暑い!いつも利用して

 いるリフトタクシーの冷房が、天国の風に思わ

 れました。

 

  「海くん、着いたよ。お疲れさん。」      

 

  旅の終わり。家に帰った安堵感の一方で、

 ちょっぴり淋しくもあります。

 


8月4日(金)

北海道家族旅行
7日目の旅程

 支笏湖⇒札幌 

 

  チェックアウトの12時に宿を出発。まず向か

 ったのは、海ママが行きたがっていた、神秘の

 湖”オコタンペ湖”。

 

  太陽の光によって、湖面の色を七色に変える

 という不思議な湖なのですが、あいにくの曇り。

  海ママ曰く、「また来い、ということよ」

 この日はもともと休養日。それに合わせるように、海パパと海ママは

暴飲暴食がたたってダウン(特に海パパが重症)。そのため宿舎のマ

ーサに到着するとバタンキュー。外食もせず、ひたすら休養の1日でし

た。


8月3日(木)

北海道家族旅行
6日目の旅程

 ニセコ⇒支笏湖 

 

 前夜の夕食では、サマーキャンプの参加者は、外でバーベキュー

だったため顔を合わせませんでしたが、朝食はこのとおり。海くんは

人の声がにぎやかに聞こえるのが、とても好きみたいです。

 

  介助ボランティアとして参加しているわかこさん

 は海くんをとてもかわいがってくれました。短いお

 付き合いでしたが、本当にありがとう。

 

  食堂の壁には、サマーキャンプの献立や日程

 がびっしりと貼り付けてありました。しかし、前夜

 遅くからの大雨の影響で、この日に予定してい

 た登山は中止に。どうかこれ以上の支障がなく

 みんなが満足してキャンプが終了しますように。

 

  お別れ前の記念撮影。「みんな元気でね、ま

 た来るよ。」

 

  「折角ニセコに来たんだから、こんな天気で

 楽しい所は?」という我々に、オーナーが紹介

 してくれたのがここ、”ミルク工房・自然学舎”。

  ここの加工技術は道内有数で、その道のプ

 ロも多数見学に訪れるとか。

 

  雨のやみ間を縫ってお花畑へ。ここで面白い

 のは、どの花も好きなだけ摘んでいいというこ

 と。

 

  はるか後方に小さく見えるのは、このミルク工

 房の牛舎です。

 

  もっといい天気なら、こんな場所で新鮮なミル

 クを飲んだら、さぞおいしいでしょう。

 

  ここで作られる製品は、アトピーの子でも安心

 して食べられるとのこと。海くんもソフトクリーム

 をたっぷりいただきました。

 

  海くんは、ミルク工房で摘んできたラベンダー

 の香りをかぎながら、窓の外の羊蹄山を見てい

 ます。もうちょっと晴れてくれたら、すっかり見え

 るのに…。

 

  午後3時すぎにこの日の宿、支笏湖の丸駒

 旅館に到着。ここは海パパがずいぶん前雑誌

 で見て、是非泊まってみたいと思った宿です。

 

  これぞ、”知る人ぞ知る”秘湯のシンボル。 

 

  ここでの最大の目的は、海くんを温泉に入

 れてあげること。またまたシャワーチェアーが

 活躍します。

 

  湖畔の斜面に建っているため、建物の構造

 は複雑ですが、このような昇降機のおかげで

 浴室までの移動はノープロブレム。

 

  これが貸し切り浴室”駒の湯”。本来なら、50

 分間で3000円の使用料が必要ですが、海マ

 マの巧みな交渉で、サービスに。

  

 

  これが総ヒノキの露天風呂。その外には広々

 とした支笏湖が…。

 

  これだけの広さがあれば、楽々と海くんを入

 れてあげられます。

 

  火照った体を冷ましながら、温泉気分を満喫

 する海くんです。

 

 湯上りの楽しみは、何といってもこれ。しかし、

誰一人、完食することはできませんでした。

 


8月2日(水)

北海道家族旅行
5日目の旅程

 小樽⇒余市⇒ニセコ 

 

  海ママが、朝散歩のとき見つけた親切な魚屋さんに行くと

 昨日海くんが食べた八角を見せてくれました。左の写真で

 は、一番下が八角です。

 

  この日の最初の目的地は、ニッカの余市工

 場(ここに来る前に、ヤンキー先生が元いた

 北星学園余市高校に行ったのですが、写真

 を撮りそびれたのでパス)。これは工場その

 ものではなく、見学者用の建物です。

 

  早速、海ママを除く大人たちはウィスキーの

 試飲。海くんは未成年なので、オレンジジュー

 スです。

 

  ここは、原酒のみの試飲コーナー。ここで有

 料で試飲した、25年物の原酒がとんでもなく

 おいしかったので、ほろ酔い加減だった海パ

 パは、小遣いをはたいて買って帰ることに。

  値段は、素面になったとき後悔するほどの

 高額でした。

 

  この日の宿は、ベンチレーター協会が紹介し

 てくれた2軒目のペンション”がんば”。予約の

 電話を入れたとき、オーナーからは「自閉症児

 たちのサマーキャンプを開催する時期なので、

 ろくなもてなしができないから…」と断られたの

 ですが、それを承知の上で、枉げてお願いした

 経緯がありました。

  この写真だと階段だけのように見えますが、

 向かって右(車の向こう側)にスロープが。

 

  「ろくなもてなしができない」なんて、とんでも

 ない。オーナーの伊藤さん、ご子息の朋和さん

 から、心のこもったおもてなしを受けました。

 


8月1日(火)

北海道家族旅行
4日目の旅程

 美瑛⇒旭川⇒小樽 

 

  とぅもろうの朝食は、前夜の夕食同様、手作り

 の心のこもったものでした。「海くん、ミキサーに

 掛けてあげるからね」

 

  今日は時間的に余裕があるので、海くんをつ

 れて散歩に出かけました。この砂利道の尽きた

 ところに、とぅもろうがあります。

 

  突然現れた教会(美馬牛福音教会)が、

 とても魅力的でした。

 

  しばらく行くと、一面のひまわり畑に出ました。

 「こんな所に観光用畑?」と思って帰ってから聞

 くと、「あのひまわりは観光用じゃなく、畑の肥料

 にするために栽培してるんだよ」とのこと。

  後方に小さく、とぅもろうが見えます。

 

  ここから先は泥道となっていて、車椅子では

 行けません。麦畑がどこまでも広がっていまし

 た。

 

  もう、とぅもろうともお別れです。オーナー夫妻

 の暖かさ、自然のすばらしさ。毎年長期間滞在

 する常連さんがいるのも、うなずけます。

 

 とぅもろうのオーナー夫妻から紹介された「四季彩の丘」に行ってみました。

左の写真の後方に、小さく馬車のように見えるのは、トラクターが引くトロッコ

です(有料)。我々もこれを利用して、楽々と園内を一周することができました。

ここから一挙に、小樽にワープします

  「小樽に行ったら、寿司屋通りでグルメする

 ぞ!」と、みんなで決めていました。海ママが、

 事前にネットを駆使して決めていた店に行き

 ました。

 

 「海くんに何か食べられるものを」と頼むと、白身魚の塩焼きを

出してくれました。名前は”八角”、確かに正面から見ると顔(?)

が8角形に見えます。「海くん、どんな味?」

 このお店、ネタは新鮮で味もよかったのですが、活気がない(お客が少ない)。

しかしこの現象は、この店に限りません。寿司屋通り全体に及んでいるようです。

「一体、観光客はどこへ行ってしまったのか?」この疑問は、まもなく解けること

になります。

 

  寿司屋通りを下って運河通りに出た途端、

 その疑問は解けました。観光客の流れの中

 心は、完全にここに移っていたのです。

 

  運河通りの裏側(海側)も、人があふれてい

 ました。しかも若い人が多い。そして、運河に

 面した倉庫の中は、若者向けのいろんな店で

 あふれていました。

 

  これも、そんなお店の1つです。一昔前の

 小樽からは想像もつきません。(こんなこと

 言うのも年かなぁ……海パパのつぶやき

 

  酔っ払うと、たまらなくラーメンが食べたくな

 って…、こんなお店に目が止まりました。この

 店の外のカフェテラスならぬ、ラーメンテラス

 で食べた、ニンニクが利いたラーメンは格別

 でした。

 

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