6月20日(日)

  梅雨の中休み、最高気温が30℃近くになっ

 たこの日、シャンプー隊の学生さんにお願いし

 て、シャワーを浴びさせてもらいました。こんな

 とき、このキャスター付きシャワーチェア‐が活

 躍します。

 

  浴室への入り口は去年のリフォームで広く

 なったとはいえ、すんなりとはいきません。

 

  3人がかりで体を洗ってもらう海くん。気持ち

 よさそうでもあり、半分恥ずかしそうでもあり。

  首筋に掛けたタオルは、気管切開した穴か

 ら水が入らないようにするための”堤防”です。

 

  シャンプー隊の本領を発揮して、頭も入念に

 洗ってくれました。

 

  「海くん、気持ちよかった?」仕上げにざっと

 タオルで水気をふき取ってもらいます。

 

  シャワーチェアーも濡れているためリフトは

 使わず、抱いてベッドに移してもらいます。

 

  入念に拭いて、全て完了。いつもありがとう

 ございました。

 


                               6月16日(水)

  養護学校の体育の授業で、学校のプールに

 入りました。もちろん屋外のプールで、水も冷

 たく海くんは苦手なのですが、この日はとても

 天気がよかったので、思い切って入れてもらい

 ました。

 

  先生も久しぶりなので、ちょっと肩に力が入っ

 ているかな?

  屋根のある町民プールと違って、直射日光が

 目に入るため、サングラスは掛けたままです。

 

  海くん得意の立ち泳ぎです。「先生、うまく写

 真をとってね」

 


                                6月13日(日)

  真夏を思わせるこの日、やってきたのは町民

 プール。シャンプー隊の学生さんが、海くんと一

 緒にプールに入ってくれるのです。そこで、町に

 申請してプール内での写真撮影を許可してもら

 いました。

  このフォトダイアリーでも、海くんが泳ぐところ

 は初公開です。

 

  更衣室を出てプールに向かうところ。左の4つ

 の噴出し口から勢いよく水が出て体を洗うので

 すが、海くんが通る時には、水を止めてもらいま

 す。

  海くんが乗っているリクライニング可能なシャ

 ワーチェアは、町にお願いして購入してもらっ

 たもので、必要とする人は誰でも利用できます。

 

 プールに入るには専用スロープをチェアに乗ったままバックし、

ある程度の深さになったら抱き上げて、もっと深いところまで連れ

て行きます。

 

  まず由美が、基本の型(頭を肩に乗せ、片手

 で腰を下から支え、もう一方の手でお腹を上か

 ら押さえる)を学生さんに教えます。

 

  「海くん、一緒に楽しもうね」、「よろしくお願い

 しま〜す」

 

 2人ともすごく飲み込みが早い!5分もしないうちに肩の力が抜け、

海くんもリラックスして体を任せています。

 

  これはウルトラCの泳ぎ方。頭だけを両手で

 支えており、ほとんど全身が水の浮力で気持ち

 よく浮かんでいます。この浮遊感覚は、水の中

 だからこそ。

 

  さすがにウルトラCは無理なので、両腋を支

 えてゆらゆら。海くんウットリ。

 

  予定の1時間はあっという間に過ぎ、プールか

 ら上がります。自分自身で体を動かすのではな

 いので、これ以上入っていると体が冷えすぎてし

 まいます。

 

  海くんをプールに入れるのに、最も大変なの

 が着替え(特に上がってからの)。それも、今日

 は学生さんが手伝ってくれるので、大助かり。

 

  シャンプー隊の本領発揮。ドライヤーで丁寧

 に乾かしてくれて、気持ちよさそうな海くん。

 

  「また今度一緒に入りたいです」「他の人にも

 声を掛けてみます」と学生さんたち。楽しみなが

 ら関わってくれることが、何よりです。

 


                                6月11日(金)

  5月31日のフォトダイアリーで紹介した、海く

 んの意思伝達装置が、この日納品されました。

  開発者の松浦さん(アルニック梶jからガイダ

 ンスを受けているのは、シャンプー隊の面々、

 由美、住宅改造でお世話になった尾本さん、作

 業療法士の岩崎さんなど、総勢15人。

 

 一応の説明の後で、海くんにスイッチを握ってもらって、試運転開始。

バイブレーターを振動させると、海くんの心拍数が急上昇したのを見て

感激する一同。

 

  その後、光刺激や匂い刺激(!)を試してみま

 したが、刺激の洪水に、海くんは少々戸惑い気

 味。

 

  左端がスイッチ。これに少しでも圧力が加わる

 と、それが信号となってパソコンに送られる。そ

 の右は海くんの心拍数を感知するセンサー。更

 にその右の2つは、振動を伝えるバイブレーター

 と、様々な色に光るライト。

 

  これは,松浦さん苦心の作の「匂い刺激マシ

 ン」。セーターの毛玉取りを改造(刃を取り外し

 ファンをつけた)したもので、左上から空気を吸

 い込み、右下から吐き出す。

 

  これがパソコンと並ぶ、システムの中枢装置。

 これから先、海くんに関わる多くの人によってこ

 のシステムが使われ、海くんとの意思疎通がは

 かられれば、どんなに素晴らしいことでしょう。

  この件については、これからも随時続報をお

 知らせします。

 


6月8日(火)

 今まで看護士の荒谷さんが来てくれていた訪問看護に、月2回

理学療法士の賀茂さんが加わることになり、鬼に金棒。この日は

バルーンを使って、充分にストレッチ。

 

 


                                6月6日(土)

  海くんが中学部の生徒として参加する最後の

 運動会は、雨のため体育館での開催となりまし

 た。でも、眩しいのが苦手な海くんにとっては、

 この方がよかったかも。

 

  運動会は、小学部から高等部までを、2チー

 ムに縦割りにして競います。”元気もりもりチー

 ム”と”どんぐりどんどんチーム”です。海くんは

 元気もりもりチーム。チームのステッカーを肩に

 貼ってもらって、張り切っています。

 

 最初の参加競技は、段ボール箱を離れたところまで運んで積み上げ、

絵を完成させるゲーム。

 

  2種目めは障害物競争。春夏秋冬の4つの

 グループに分かれて、楽しみます。海くんは夏

 のグループ。

 

 スタートした海くんは、2人の先生の補助でマット運動。

続いて、夏の海辺の人気者「カニ」の扮装をして…

 

  平均台をバギーで渡ります。海くんはどんな

 気持ちなのかな?

 

  ゴールした後、ホッとした表情の海くん。  

 お疲れ様。

 

  午前中最後の種目は、全員参加の綱引き。

 体育館の端から端までをフルに使っても、ち

 ょっと窮屈でした。

 

  海くんも先生に綱を持たせてもらって、精一

 杯引っ張りました。

 

 お昼休みをはさんで、午後のプログラムの最大の呼び物は

両チームのエール交換。張子のバーベルを勢いよく差し上げ

て、「元気もりもりチーム」の必勝をアピールしました。

 

  そして最後は、みんなでダンス。由美母さん

 (海くんから左に2人目)も一緒。

 

  閉会式です。みんな怪我なく、体全体で楽し

 んだ、素晴らしい運動会でした。

 

  実習に来ていた、広島大学の学生さんと記念

 撮影。

 


                                6月5日(土)

  中国地方は皮肉なことに、入梅宣言したと同

 時に晴天続き。この日も真夏のような陽気。

  海くんをデイサービスに連れてきたのは、この

 ころよくお世話になる「ときわ台ホーム」。ここに

 海くんを預けて、我々夫婦が向かった先は…。

 

  黒瀬町の最高峰「小田山」(719m、1等三角

 点)。このところ体調良好な由美が、自分の体

 力を試そうと提案したものです。

  登り始めはこんな平坦な道で、余裕しゃくしゃ

 く。

 

  しかし、ほどなく「胸突き八丁」の連続に、先程

 の余裕はどこへやら……。

 

  しかし「苦あれば楽あり」は、山登りと人生が同

 じところ。尾根筋に出ると、素晴らしい眺望が開

 けました。右下に見える大小二つの池の側を通

 って、ここまで来るのに約1時間。

 

 昼食は、私(敬治)のお気に入りのビューポイントで、レトルト・カレー。

眼下には黒瀬の町並みが広がり、瀬戸内の島々が遠く霞んでいます。

 

これらの花々は、登山道の傍らにひっそりと咲いていました。

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