9月24日(水)

  交渉に出発直前の1コマ。今回は参加者が

 少ないため、ホテルのロビーで最終打ち合わ

 せ。何人もの当日参加者から、「海くん、大人

 っぽくなったわね」と声を掛けられる海。

 

  10時から始まった厚生労働省との交渉。ヘルパーや教員が、親に代わって痰を

吸引すること(医療的ケア)を認めて欲しい。国立病院・療養所内に、訪問教育のた

めのスペースを確保して欲しい。切実な訴えが続きます。

 

  それに対し、お役人たちの「木で鼻をくくった

 ような」答弁に、一同渋い顔。

 

 1時間の交渉を終え、次の交渉に向かう前に、みんなでスマイルの練習。

さっきのような渋い顔のままだと、人相が悪くなってしまうもんね。

 

  文部科学省との交渉では、医療的ケアの問

 題などで積極的な答弁もあり、ちょっと肩の力

 が抜けました。

 

  この場で由美は、海が通学籍になれたこと

 や、モデル事業として学校への看護師派遣

 が実現したことについて、担当官の尽力に感

 謝の言葉を述べました。

 

  午後からは、衆参両院の文教委員に直接

 会って要望書を手渡す予定でした。しかし、

 我々が訪ねたお2人はどちらも不在。がっか

 りしてふと見上げると、落雷の被害を修復中

 の議事堂が…。

 「障害者や老人が安心して暮らせる世の中」

 がなかなか来ないことに、天も怒り給えるか。

 


                                9月23日(火)

  秋分の日は、朝から素晴らしい青空。この日は海と由美

 だけで特別なお出かけ。敬治父は、学校が体育大会のた

 め、仕事が終わってから2人に合流する予定です。

  さて、2人が向かった先はどこでしょう?

 

  そうです。新幹線「のぞみ号」で東京に向か

 うのです。のぞみには障害者などが使える、

 予約可能な個室(ソファーベッド付)があり、

 海と由美2人だけで東京に行くときには、必

 ずこれを利用します。

 

  4時間後に東京駅到着。今度は山手線に

 乗り換えます。この乗り換えも、前もって連絡

 を受けている駅員さんが、手際よく案内してく

 れます。

  祝日の昼下がり、山手線はこんなに空いて

 います。

 

  やっと着きました。ここは渋谷駅。「あっ、

 六本木ヒルズに行くんだ!」 残念、はずれ

 です。

 

  渋谷駅には、東京の養護学校の先生が2

 人出迎えに来てくれました。だらだらと長い

 宮益坂をのぼりきって、青山通りをしばらく

 行くと……。

 

  着いたところは「こどもの城ホテル」。毎年

 秋、ここを会場に開かれる「全国訪問教育

 親の会」に参加するためだったのです。

  夕方までの時間を使って、親たちは全国

 情勢についての情報交換、翌日に予定され

 ている厚生労働省・文部科学省との交渉の

 打ち合わせをします。

 

  会議後の楽しみは、この夕食交流会。敬治

 父も、毎年これに出るのが楽しみだったので

 すが、仕事を終え、飛行機と電車を乗り継い

 でホテルに到着したのは9時前。残念!

  写真は、紺野瑛理さん(左)と柴田智恵さん

 (右)に挟まれ、緊張気味の海。

 


                                9月20日(土)

  夏休みが終わりに近づいた広島国際大学の

 シャンプー隊の皆さんが、海くんの誕生祝いを

 持ってやって来てくれました。若いお姉さんの

 訪問に、海くんの表情も緩みっ放し。

 

  「海くんおめでとう!これからも髪を洗いに来

 てあげるからね。」

 


                                9月18日(木)

 

  「看護師派遣&通学バス改善」その後

 のページでお知らせした通学バス。その

 バスで、海くんが帰ってくるシーンをやっ

 と撮影できました。写真は、バスの到着

 を待つヘルパーさん。いつもは2人体制

 なのですが、この日は「新人研修」のた

 め3人体制です。

 

  そこへ、通学バスが到着。次の写真にでてくる

 スロープが長いため、バスはかなり歩道から離

 れて(つまり車道の真中寄りに)止まります。

 

  まず、スロープを取り付けます。        

 

  降りるのは、後ろ向きで慎重に。写真では分

 かりにくいのですが、ウインチのロープがバギ

 ーの前に取り付けてあるので、安全にゆっくり

 と降りられるのです。

 

  降りた場所から家までは、緩やかな坂が20

 メートルほど続きます。「海くん、学校どんなか

 った?」

 

  それから1時間ほどたつと、訪問看護の看護

 師さんがやって来て、全身マッサージ。思わず

 うっとり。

 

  この日の最後は誕生パーティー。本当は明日

 なんだけど、敬治父さんがどうしても抜けられな

 用事があるため、この日に。

  メインは由美母さん手製のケーキ。お腹の上

 乗せているのは、ジュディーからプレゼントと一

 緒におくられてきたバースデイ・カード。でも、ち

 ょっと海の表情が冴えない。

 

  でも、ケーキを一口食べれば、ほらこの通り。

 バッチリ、いい表情になりました。海くん、きみ

 は本当に食いしん坊だね。

 


                                9月15日(金)

  この日は海くんの誕生日の前祝と、京都へ帰

 る理乃さんの送別会をかねて外食。海くんが着

 ている海亀のTシャツは、ハワイ旅行でお世話

 になった旅行社「アクセス・アロハ・トラベル」の

 社長ジュディーからの、誕生日プレゼントです。

 


                                9月11日(木)

  5月に胃瘻の手術を無事終えた海ですが、最

 近瘻孔から胃液が漏れるトラブルが頻発し、「ボ

 タンのまま頑張るべきか、チューブに戻すべき

 か?」という疑問もそれに重なり、悩みは深まる

 ばかり。そこで、この日”セカンド・オピニオン”

 を求めて、ある病院を訪ねました。

 

  やって来たのは大阪府立母子保健総合医療

 センター。「思い立ったら、即行動」が由美母さ

 んの身上。その心意気を了とした地元のタクシ

 ー会社が、格安料金でリフトタクシーを走らせて

 くれたのです(所要時間、片道5時間)。

  

  明るく広々とした、吹き抜けの待合室。海は1

 人なに思う。「海遊館の近くを通った気もするん

 だけど、ここはどこかなぁ?」

   

  さあ、これから診察です。その結果どうなった

 かは、後日お知らせします。


                              9月10日(水)

  働く若者たちが参加する「わくわくスクール」に招か

 れ、お話しました。場所は共立病院(広島市)内の研

 修室。仕事を終えた参加者が続々と集まり、熱心に

 聞いて下さいました。皆さんの向学心には、本当に

 頭が下がります。

 


                                9月1日(月)

  8月中旬から始まった我家の大改造。屋内

 では最後まで残っていた浴室が、この日完成。

  芸予地震で日々だらけになっていた壁のタ

 イルを張り替え、床は滑り止めの特殊タイル

 に。入り口は3枚引き戸になり、シャワーチェア

 ーが入りやすくなりました。

 

  外壁の塗り替えも、もう後少しで完成です。

 

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